沖縄発!岸本拓己のラベルマップコーチングブログ

60歳で起業した楽読おじさん(64歳)のチャレンジブログ コーチング&楽読で人生を豊かに創造する。

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障害のある女性が会社を救った。たかが挨拶、されど挨拶

北京オリンピックが始まる頃の話です。

私が障害のある方の就労支援をする
仕事をしていた時のことです。

知的に障害のあるRさんという女性が、
名護市にある会社で働いていました。

その会社は、15名の社員のうち事務員を
除いてはすべて男性の社員の会社で、
男性は作業着をつけて毎日
作業しているところで、
どちらかと言うとむさくるしい感じの
雰囲気の会社です。


そのRさんは、障害があるゆえに、
仕事量は普通の人の
10分の1以下と言うところでした。

そんな彼女を雇用した一番の理由は、
彼女はいつもにこにこして挨拶が
上手なところが評価されて雇用されました。

従業員や社長が出かける時には、
「○○さん行ってらっしゃい」
「社長行ってらっしゃい」、

帰社した時には、
「○○さんお帰り―」
「社長お帰り―」と明るい声で挨拶をする。

お客さんに対しても、
「こんにちは」と明るい声で挨拶をする。
そんな状況の中、
オリンピックが終わりその会社も
その影響を受けて
取り扱っている商品が売れなくなったり、
価格が暴落したりして、
経営がうまくいかなくなってきました。

給料も遅れ始め15名いた従業員も1人辞め、
2人辞めして、
ついには4~5人しか残らなくなって、
当然会社の中もギスギスした雰囲気になっていきました。

そのころ社長は毎朝、
出勤したかと思えばすぐに
金策に出かけていって一日中
駆けずり回っていました。。

そんな状況の中、Rさんはいつもと変わらず、
「社長行ってらっしゃい」と明るい声で送りだす。

ある日、
彼女が手を振って「社長行ってらっしゃい」
と送っている場面に私が出くわしました。


その時社長が私に言った言葉が、

「岸本さん、俺はあの子の為に
この会社を絶対につぶさない。
 あの声に俺はどれだけ励まされたかわからない。
 俺は夜はコンビニでアルバイトしてもいい、
彼女の為に絶対この会社だけは残す
と涙ながらに話していました。

(私は今でもその社長の言葉を思い出すと
涙が出るんです)

それからしばらくしてこの会社は新しい事業を
展開し生き残り、復活しました。

Rさんは、会社の状況がどうであれ、
従業員の仲がどうであれ、
自分の精いっぱいの笑顔で挨拶をやっただけ。


相手の反応とか、
相手がどう思っているかとかは、
考えることなくただ単に、
明るい挨拶をしただけでした。

「ただ単に、明るい挨拶」と書きましたが、
それがなかなか難しいですね。
常に意識していないと出来ない事ですよね。

彼女から学ばなければいけないことが、
私たちにはありそうですね。