ピザ窯とコミュニケーション(未来日記32)
◯月◯日
コミュニケーションに自信が無く、職場の人間関係で
悩み自分に自信をなくしていた30代のY君。
職場も転々として、どこに行っても上手くいかずに
引きこもりがちになっていきました。
そんなY君の母さんが、僕のSNSの投稿を見て
「息子に楽読を受けさせたい」と連絡があり、Y君に会いに行きました。
最初にあったときのY君は覇気が無く、ずっと下を向いたまま
僕の話を聴いていました。
その日はお母さんと一緒に楽読の体験をしてもらいました。
10分間の眺める時間で、Y君が料理が得意なこと,
ピザを作ることが好き、ゴーヤーチャンプルの作り方にはこだわりがある。
等の話を聴くことができました。
ゴーヤーチャンプルを作るときのこだわりには、
お母さんも
「へぇ~、そうなの知らなかった。」
と、ちょっと嬉しそうで、ト~ンも上がってました。
そんな楽読の体験からしばらくして、Y君は楽読を始めました。
自分に自信をなくしていて、人に会うことにも怖がっていたY君だったので
最初の3ヶ月は、Y君の自宅に伺ってのレッスンでした。
レッスンをしながら、夢拓村の話をしたりする内に
夢拓村の畑に興味を持ち始めたY君。
4ヶ月目にはいってからは、夢拓村でレッスンをするようになり
そして、レッスン後には農作業も手伝うようになってました。
ピザ作りが好きなY君の話を聴いた仲間達が
「ピザ窯を作ろう」
と言う話になって、みんなでピザ窯を作りました。
Y君の作るピザは「美味しい」と評判で
時々みんなで新しいピザのアイディを出しては、
「試食会」と称してピザパーティーを開いているようです。
夢拓村でレッスンしたり、みんなと農作業をしたり、
ピザを作ったりする内に、
コミュニケーションに自信を取り戻したY君。
社会復帰を目指す中、仲間たちが名護市内のお店を回って
Y君の就職先を探して行って、短時間で働ける市内のパン屋さんを見つけてきました。
そして、1週間のお試し期間で働いてみて、お店側も
Y君もY君の家族も大丈夫と判断し、
今日からパートで働くことになりました。
まずは、短時間で働いて、自信をつけてから次を目指します。
いまのY君は表情も明るく、自分からコミュニケーションを
とれるようになり、
最初に会ったときのYくんとは全くの別人になっています。