困った職員はいなくなったコーチングスキル
介護施設で働いている管理職の男性。
職場でのコミュニケーションを良くしたいとのことで、
コーチングスキルを学び始めました。
職場では、仕事に対する不平や不満ばかり言っている
困った職員が何名かいる。
そんな職員たちに対応することにもストレスを感じている。
「どのように接したら良いか?」との相談でした。
「その職員たちは、全くダメなの?」と質問すると、
「いや、そうでは無い。仕事は一生懸命にしているが、
仕事の指示をすると、不平や不満を言うことが多い」
とのことだった。
そこで、私の方からこんな提案をしてみました。
「その職員の良いところを書きだしてみて下さい。」
と。
真面目な彼は、そのことを即、実践しました。
毎朝、誰よりも早く出勤して仕事が始まる前に
一人ひとりの職員の良いところをノートに書くようにしました。
20数名の部下がいるので、
毎朝一人、二人の部下の顔を頭に描きながら
じっくりと書いていきました。
そうすると、
これまで見えていなかった
部下たちの良いところが見えてきたそうです。
そして、問題部分だけを見ていた自分に気づいたと同時に、
その職員に助けられていることや、仲間を助けている姿に
感謝の気持ちが湧いてきたそうです。
感謝の気持ちが湧いてきたことで、
一人ひとりの職員と向き合うことが、
楽しくなってきました。
「まだまだ、毎日毎日、大変なこともありますが、
今は、以前みたいにストレスを感じることなく、
部下と向き合えるようになったし、
これまで自分から話しかけてこなかった部下の方からも
話しかけられることが増えてきました。」
と、
嬉しそうに話していました。
コーチングを学ぶ前は、
指示をすることが多かったようですが、
今では、職員の話を良く聞くようになり、
職員のことを認めて
上手に質問することで、職員の自発性を促しています。