「大丈夫! 楽しみが延びただけだから!」 その言葉に、周りの人は驚きと感動を覚えました。
【楽しみが延びただけ】
私の知り合いに少し知的に障害のある60代の男性がいます。
彼は、長野県に住む友人と、彼のお世話をする人の手を
借りながら手紙のやり取りをしています。
その友人が沖縄に遊びに来ることになっていました。
彼は、
その時をとても楽しみに待っていたのですが、
その友人の母親が亡くなって、沖縄行きが延期になってしまいました。
彼のお世話をしていた方は、その事を彼に伝える時に、
ショックを受けないだろうか?
と心配しながら、出来るだけ優しく彼に伝えた。
その時に彼から帰ってきた言葉が、
冒頭の言葉です。
「大丈夫! 楽しみが延びただけだから!」
と。
その言葉に、周りの人は驚きと感動を覚えました。
「 知的に障害のある彼から教わった」と。
私たちは、ややもするとその時、
その瞬間のことだけの感情に心が支配されることが有ります。
例えば、
恋人と一緒に映画を見に行く約束をしていて、
パートナーから、
「ごめん、仕事で行けなくなったから来週しよう。」
と言われた時。
「せっかく、楽しみにして待っていたのに。
仕事と私とどっちが大事なの」と怒ることもできるし、
「大丈夫、楽しみが延びたただけ、又、ワクワクして待ってる時間ができた」
と答えることもできます。
私たちはどちらでも選ぶことができます。
ある出来事に対する感情を選ぶのは自分自身なんですね。
そんな大切なことを彼から学んだ出来事でした。